流浪の歯科技工士・王譯平・・・老馬之智

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zoom RSS 東京医科歯科大学口腔保健工学専攻の学生S.A.君への返信メール

<<   作成日時 : 2018/04/29 23:11   >>

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丁寧で詳細な自己紹介と日本の歯科技工界に対する自分の思いを述べられたメール、拝読いたしました。
また、インターネットだけの情報では把握できず、現場の実情を知りたいため、弊社Lラボと研修設備の見学をご希望とのことですが、問題ありません。
ご希望の月や日時をご連絡いただければ手配させていただきます。
それにしても、あなたが歯科技工士になることを、ラボを経営されている61歳のお父様はよく反対されませんでしたね。
一般に、歯科技工士である父親は、自分の子供だけは歯科技工士にしたくないとの思いが強いと聞いていますので・・・。
ただ、自動車メーカーのエンジン設計という特殊な職にありながら職を辞し、30歳で東京医科歯科大学の口腔保健工学専攻(歯科技工科)へ合格されたという優れた能力をお持ちのあなたですから、お父様もきっとあなたの歯科技工士としての将来を期待されてのことだったのでしょう。

あなた自身も歯科技工業界のことを色々と調査、研究されたうえで自分の進路を決められたそうですが、ますます人手不足が深刻になり、経済的にも厳しい状況を強いられている業界であることも理解されたことでしょう。
このような状況の歯科技工界を改革したいという思いもあって、あなたは歯科技工士の道をあえて選ばれたとあります。
さらに、現在もどのような戦略が業界のためになるか研究しているともありますが、大学で歯科技工を専攻されている若い学生の方から、このような内容のメールをいただくとは思いませんでした。

但し、下記のあなたの考えに対しては、私としては素直に受け入れられないところもあります。

日本の歯科技工に光を差し込むためには、自分たちの価値を高め、さらに発信することが必要であると確信しています。
そのためには、日本から飛び出し、海外で評価してもらうことに一つ道があるように考えております。

と、あなたは書かれました。
私が知るところによりますと、現在まで、おそらく何百人という日本の歯科技工士の人たちが海外のラボや歯科医院に勤務されてきたと思われます。
そのなかで、特殊なポーセレン技術を持たれて世界的に有名になられ、大学の客員教師になられたり、国際学会をはじめ色々な場所で研修や講演をされたりして成功をおさめられた何人かの歯科技工士の方々も知っています。
あるいは、海外の地でラボを開設されて経営的にも成功され、その土地の歯科医師の方々から高い評価を得られて海外に永住されている人たちもおられます。

確かに、そのような成功された方々のおかげで日本の歯科技工技術は海外で高い評価も得られましたが、そのことによって日本の歯科技工界に光が差し込み、生活に余裕ができ、歯科技工士の価値が高められたといえるのでしょうか?
それどころか、海外へ出たその他の日本人歯科技工士すべてが高い評価を受けたわけではなく、失意のままこっそりと帰国されて、他の業種に転職された方もいると聞きます。

あなたが述べられているように、改革によって日本の歯科技工界に光を差し込みたいと思われるのなら、海外からではなく、実情を正確に把握できる日本の中で行動を起こされるべきだと私は考えています。
ひとりの考えや行動で改革は不可能でしょうが、日本における歯科技工士の考えがひとつに集まって行動することができれば、多くの人達の心を動かし、従来の仕組みを変えることができるかもしれません。

そのためにも、まず歯科技工士であるあなたのお父様の話を聞かれ、現実にある歯科技工士や歯科技工所の問題点を熟知され、どのような解決策があるか自分で考えられ、お父様とも議論されることが必要ではないかと私は考えます。
私のような過去の歯科技工士ではなく、これから羽ばたこうとしているあなたのほうが考え方に柔軟性があり、歯科技工界の改革に対する多くの可能性やひらめきも導きだされるのではないかと思います。
北京の地からではありますが、あなたの将来に心より期待しています。



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