分業体制で製作された歯科技工物

長沙市のKラボでも、他の中国ラボのように分業体制で歯科技工物を製作しています。
分業で製作する場合、各ステップにおける作業終了後の検査が非常に重要となります。
中国のラボで働く人達は、自分の作業に関した技術以外はほとんど持ちあわせていないからです。
また、彼らが持ち合わせている技術も往々にして間違った方法であったり、人によって能力や熟練度に大きな差があったりしますので、技術を標準化させるために指導、修正する必要があります。
そのため、完成品だけでなく、各ステップにおける作業終了後の検査も、私自身で行うことにしています。
もし、問題があれば、その場で解決法を教えて修正させます。

私専用の検査室です。
私の事務室に隣接してあります。
完成品はもちろん、各ステップにおける作業終了後の検査も全てこの検査室で行っています。

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生産工程における検査記録表の1例です。
全てのケースにこの検査記録表が付きます。
これによって、誰がどの作業を何時に始めて何時に終わり、検査に合格したか否かが全てわかるようになっています。
製作日数については、このページに載せているような小規模なクラウン・ブリッジの症例であれば、例えば、今日の午前中に印象や模型が到着すれば、明後日の夕方5時までに完成して発送することになります。
最終完成品はカメラで撮影して記録に残した後、発送部へ回されます。

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これはインプラントの一つのケースです。
このケースは8人による分業で完成されています。

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コバルトクロム合金によるカスタムアバットメントです。

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上部構造もコバルトクロム合金を使い、金属焼付けポーセレンとなっています。

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Kラボでは、ポーセレンによるクラウン・ブリッジをメインとした技工を行っています。
もちろん、インプラント技工も含まれます。
製作物の比率は、現在のところ、CAD/CAMを利用したジルコニアによるものが最も多く約50%、次いでe.maxプレスセラミックによるものが約30%、金属焼付ポーセレンが約20%となっています。
硬質レジンのクラウン・ブリッジや鋳造冠などは全くありません。
CAD/CAMを利用したジルコニアによるケースが利益率が良いため、Kラボでは最も力を入れています。

CAD/CAMを利用したジルコニアによるケースです。
このケースは5人による分業で完成されています。

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右上3、左上1 は、ジルコニアコーピングにポーセレンを築盛して完成したクラウンです。

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左上4 は、頬側面だけをポーセレン築盛とし、咬合面などはフルジルコニアで完成しています。
左上6 は、フルジルコニアでステインによる着色仕上げとなっています。

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最近は、ジルコニアの透明感を増すための特殊な液もありますので、臼歯部の場合であれば、フルジルコニアのクラウンであっても色調的にかなりの満足度が得られるようになってきました。

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現在では、私自身が歯科技工物の製作を行うということは全くありません。
どの部分がなぜ悪いかを説明したり、イラストを描いたりして指導するだけです。
問題点があっても私は手をだしません。
製作担当者が自分で修正するように仕向けています。
“分業で製作される歯科技工物を、最終的に、より理想的な形にまとめ上げること”が私に与えられた現在の使命だと思っています。
私の仕事は、言うなれば、小さな音楽サークルのコンダクターのようなものだと思っています。

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