流浪の歯科技工士・王譯平・・・老馬之智

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zoom RSS 口腔内スキャナーによる印象をもとに、CAD/CAMで製作された咬合再構成の症例

<<   作成日時 : 2018/08/05 21:23   >>

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程石(チャン・シー)さんはすでに結婚されていますが、アラサー世代の魅力ある女性です。
北京首都医科大学の口腔修復工芸科(3年制)と専修科(3年制)を卒業され、その後、北京首都医科大学付属北京口腔医院技工センターに勤務されています。
英会話が堪能で、日本の鶴見大学へも留学経験があるそうです。
北京口腔医院技工センターには約90名の牙科技師(歯科技工士)が勤務しているそうですが、その副主任(日本で言う副センター長)で、しかもCAD/CAM専任者としてすでに10年の経験があるとのことです。
その程石さん本人から、私が指導している川ア歯科技術研修センターで研修を受けさせて欲しいという依頼がありました。

川ア歯科技術研修センターの研修生は弊社の社員か実習生にかぎっており、研修にかかる費用は全て無料ですので、本来なら外部からの研修生は一切受け入れていません。
但し、彼女の上司で北京口腔医院技工センター所長の李氏は北京口腔工作者協会(日本でいう歯科技工士会と歯科技工所協会を兼ねたような協会)の会長で、弊社王社長とは特に親しい関係にあるため、その李会長からの依頼もあったことから特別に研修が許可されました。

図1
川ア歯科技術研修センターの研修室で、程石さんとの写真です。

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程石さんは自分の休日である土曜日を使って週1日だけ、自宅から車で約1時間かけて通ってきています。
研修は7月から始めましたが、無期限となっています。
咬合に関することを特に勉強したいとのことでしたので、上下顎のフルマウスのケースをワックス・アップしながらどのように咬合を作っていったらいいかを研修テーマとして個人指導しています。
その際には、私の助手二人も一緒に参加させています。

図2
先週の土曜日は、彼女が製作に携わった症例について、質疑応答による意見交換をしました。
その際の写真で、右端が程石さん、左の二人は私の助手たちです。

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彼女の症例は、最近中国で行われた症例コンテストで優秀賞を得た症例で、インターネットを通して閲覧できるようにもなっています。
口腔内スキャナーによる印象をもとにCAD/CAMで製作されたフルマウスによる咬合再構成のケースです。
材料はe-maxCADが使われています。

図3
コンテストのために提出されたパワーポイント・スライドの表紙です。

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程石さんの許可を得ましたので、その症例と技工概略を下記にご紹介したいと思います。

図4〜図8
術前の口腔内。酷い咬耗によって低下した咬合高径

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図9
術前の石膏模型上でワックス・アップを行い、理想的な最終形態を回復した後、Mock up法によって製作された可撤性の仮義歯

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図10〜図12
仮義歯を利用した咬合採得

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図13〜図15
審美性と機能を考慮したプロビジョナル・クラウンや連冠の製作

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図16〜図17
印象前の口腔内状況と口腔内スキャン後の画像例

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図18〜図24
上顎の口腔内スキャン画像とそれを用いたCADによる設計

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図25
e-maxCADで製作された上顎臼歯クラウンの試適

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図26〜図28
下顎の口腔内スキャン画像とそれを用いたCADによる設計

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図29〜図31
上顎前歯の口腔内スキャン画像とそれを用いたCADによる設計

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図32〜図34
下顎前歯の口腔内スキャン画像とそれを用いたCADによるラミネート・べニアの設計

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図35〜図39
完成、口腔内への装着

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程石さんによると、パソコン画面上で咬合を作ることは非常に難しいことを痛感したそうです。
確かに完成画像を見ると、咬合を作るうえで最も重要な要件のひとつである前歯誘導路の設定が正確さに欠けているように思われることや、臼歯部咬合面における咬頭と窩の関係が確立されていないような平らな咬合面であるため、咀嚼能率が悪く顎位も安定しないのではないかと感じました。
程石さんが私のもとで勉強したいと思った切っ掛けは、この症例にあったのかもしれないとふと思ったものです。

図40
弊社王社長の接待による最近の食事会です。
左から二人目が程石さんで、その右が弊社王社長です。
右から二人目が私で、その左は私が中国に来て初めての私の教え子、陳c州です。
彼女は7年間にわたる高校、大学の海外留学経験があり、英語に堪能であるため、現在はドイツの会社 AMANN Girrbach中国で研修センターの責任者として、CAD/CAMに関する指導をしています。

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程石さんと陳c州の二人ともCAD/CAMに関する技術に精通していますので、彼女らの技術と私が持つ本来の技工技術がどのようにコラボレーション(協力)していくことができるかが、私の現在と将来における研究課題ともなっています。







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コメント(2件)

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この症例は全て模型なしでしょうか? また前歯部もmonolitic e.maxでしょうか?
Digital
2018/08/07 07:50
Digitalさんへ
ご質問いただきありがとうございます。
下顎前歯部のラミネートはmonolitic e.maxかもしれませんが、上顎前歯部のクラウンは切端部から歯冠1/3にかけてエナメル陶材を築盛して完成されたとのことですので、monolitic e.maxではないようです。
また、Girrbachの全調節性咬合器を用いて咬合の修正をしたとのことですので、切削後のクラウンを口腔内に試適した後、印象内に取り込んでリマウント模型を作られるなど、従来からあるオクルーザル・リコンストラクションの手法もとられたのではないかと思います。
王譯平
2018/08/07 21:16

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