世界一を目指す中国の人たち

湖南省長沙市という都市の名前を初めて知ったのは、2ヶ月程前のことです。
北京市に本社がある投資会社のD社長からオファーを受けたときです。
高い技術レベルの歯科技工所を開設したいので、技術管理総監督として長沙市へ来て欲しいという依頼です。
その面談の際に、長沙市が毛沢東の生誕の地で、青春時代を過ごした地であることも知りました。

広東省の東莞市を出て、長沙市へ入ったのは5月末です。
その頃、長沙市では、ひとつの大きなニュースが話題になっていました。
高さ838m、220階建ての超高層ビルが、わずか7ヵ月の工期で、来年元旦に竣工する予定となっているというニュースです。
建設費は40億元(約520億円)。
完成すれば、世界一の高さのビルになるそうです。

完成予想図です。

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この件については、すでに日本のインターネットのニュース欄にも紹介されています。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/120612/chn12061212020003-n1.htm

「遠くから眺めるだけならまだしも、何も好き好んでこのビルに住みたいとは思わない」というのが、一般的な長沙市の人たちの考えだそうです。
自分の知識や経験の範囲外のことになると、何事にも拒否反応が生じるようです。
私にも、長沙市の人たちと同じ不安や怖さが全くないとは言えません。
ただ、私は新しいものが好きな福岡“博多っ子”のひとりです。
完成したビルを見たら、「誰よりも先に、最も高い場所にのぼって、中国の広大な風景をこの目に焼き付けたい」と思うことでしょう。

長沙市では、高層ビルの建設とは別に、国と投資会社で総額50億元(約630億円)の投資による大きな医療プロジェクトも進行しています。
高層ビルにしても、医療プロジェクトにしても数百億円という投資金額ですので、規模が大きすぎて私には実感が湧きません。

医療プロジェクトにおける歯科部門の責任者である投資会社のD社長は、医科大学(修士)卒の51歳です。
高級外車に乗るわけでもなく、また、着ているノーネクタイのシャツも私たちと大して変わらない、ごく普通のものです。
温和で人の話を良く聞く方ですが、長期的な展望を持ち、なかなか腹が据わった方のように見うけられます。
D社長の一人娘は医科大学へ在学中で、「嵐」の大ファンだそうです。
過去、日本へ家族旅行した際は、娘の希望で「嵐」のコンサートへ行き、「嵐」に関係がある土地巡りをさせられたそうです。

私は、歯科部門で計画されている歯科技工所の開設と、その後の技術管理や監督に関わることになりました。
その概要については、7月10日発行の日本歯科新聞にも掲載されました。

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新しく開設される歯科技工所の平面図です。
黄色の線で囲った部分については、私が関わる歯科技工所の部分です。
紫の線で囲った部分は歯科医院の部分で、緑の部分は経営管理や事務の部分です。
歯科医院の部分には、レントゲン室はもちろん、インプラント手術室、消毒室、検査室、微生物室などもあります。

歯科技工所の作業室の配分は次のようになっています。
図面の作業室に番号を記していますのでご参照ください。

1)ポーセレン築盛室、2)ワックスアップ室、3)金属研磨処理室、4)大作業室、
5)模型製作室、6)鋳造室、7)サンドブラスト室、8)所長室、9)川崎室、10)インプラントと精密技工室、11)CAD/CAM室、12)検品と入出荷室、13)材料室、14)講義室、15)研修室

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内装工事のための設計図は約200ページからなるそうです。
7月末までに、全ての設計図と3D設計ソフトによる立体画像が完成するそうですから、内装工事がはじまるのは8月に入ってからでしょう。
新しく開設される歯科技工所が本格的に稼働するのは、長沙市に世界一高いビルが竣工する時期とほぼ同じ頃になるのかもしれません。


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